脳梗塞からの生還

後遺症と闘いながら再起不能状態から完全復帰を果たしたカイロプラクターの記録

脳梗塞入院・虎の門病院初日 8月11日

      2021/07/30

到着した救急車内で、状況を聞かれている間に、受け入れ病院を探してくれている声がします。

何件か断られた様子の後「そちらで4件目なんですよ。何とかお願いできませんか!?」という、やや怒気を含んだ声が、運転席の方から聞こえてきました。
時々ニュースで見る、俗に言う“たらいまわし”という状況がよく分かりました。

受け入れ態勢が無ければ仕方ありませんが、脳卒中はやはりスピードが勝負ですから、救急隊員の方も必死になってくれているのが分かりました。
(ありがとうございます)

それでも私に付き添ってくれている隊員の方は、あくまでも穏やかに状況を詳しく説明してくれるのでした。
横になったまま、私は動かない左足を動かしてみました。
まだ足首はかろうじて動きました。

そして5件目で虎ノ門病院で受け入れてくれることが決まり、いよいよ出発しました。

その間約30分。
自宅前でのことで、近所の早起きの年輩の方が見に来ていたのを感じていたので、私はずっと時間を気にしていました。
なので、出発時に救急隊員の方に「何分ぐらい居ました?」と聞いたのです。

出発してから15分ほどで到着。
その後、ストレッチャーに乗せられ、集中治療室へ移動。
移動中、あちこちにいる当直の医師たちが、ザワザワと私のことをウワサしている声が耳に入りました。
やや意識が朦朧としていましたので、もしかしたら私の思い違いかも知れませんが、記憶ではそうなっているのです。

集中治療室では点滴や尿道カテーテルなど、必要な処置をしてもらっていました。

どの位時間が経ったのか、朦朧とした意識の中では見当もつきません。
私の携帯のバイブ音がブルブルと何度もしつこく鳴っているのが分かりました。

(家内だなぁ…でも、出られないよなぁ…。今、何時なんだろう?)などボンヤリと考えていました。

何度か携帯がなった後に今度はメールのバイブ音が…。
携帯が入ってるバッグは私の動き辛い左側のサイドテーブルの上にあります。
何とか腕を伸ばして取って見てみると、やはり家内で「今、どこ?」と一言だけありました。
私はあまり動かない左手で携帯を持ち「虎ノ門病院」とだけ返信すると、「すぐに帰るから」という内容の返信がありました。

連絡が取れたことで少しホッとしながらふと思いつき、左足首を動かそうとしてみました。
が、この時にはもう完全に動かなくなっていました。

それから何時間くらい経ったのでしょうか?
入院手続きをしたりしている間に、暫くすると家内が実家のある大阪から、すっ飛んで帰ってきました。

午後3時ごろだったでしょうか、ひと通りの検査を終え、病室に入りました。
病室は7階で、ナースステーションに一番近い二人部屋の通路側でした。

検査の結果、“右前頭葉での脳梗塞”ということでしたが、今回のもの以外にもいくつか梗塞の跡があったそうです。
実は初めてではなく、以前から少しずつ梗塞が起きていたようですが、気付いていなかったのでした。

数か月前から時々出ていた強い頭痛は、その梗塞が起きた時なんだろうなあ…?となんとなく思いました。

今後の治療としては、手術は必要なく、点滴治療で血栓を溶かすということでした。

私の担当ナースNさんが、取り急ぎ必要な物を家内に教えてくれていました。
必要な物は一階の売店で購入できます。
ATストッキングという血栓を予防する【靴下】、リハビリが始まった時に使用する【靴】、【紙おむつ】…etc

(紙おむつ?!勘弁してくれよ…心の声)

担当ナースNさんが、早速買ってきた靴下を履かせてくれました。
このATストッキングという靴下ですが、強い伸縮性によって下肢の末梢から中枢側に圧迫を加えるもので、安静時の下肢静脈環流をサポートしてくれるそうです。
これが何とも強烈なサポート力で、今の私には自分で履く事も脱ぐ事も出来そうにありません。
見た目も白いタイツのようなストッキングの様な…。

なんとも言えずダサい!

でも、これから暫くの間は履かなくちゃいけないとの事でした。

その後、家内が当時スタッフだった【O君】に連絡をとって、明日からの仕事の運営について段取りをしていました。

私はただただボオーっとしていて、何も考えられなかったように思います。

その後、家内は一旦、会社に戻る事になりました。
病院では夕飯から食事が出る事になっていたので、(私の夕飯の時間に間に合わない)と気にしていましたが、ここは仕方ありません。
「大丈夫。看護師さんもいるから」と送り出しました。

夕飯までは多分また眠っていました。
暫くすると遠くの方でガチャガチャとストレッチャーのような音が聞こえるような気がします。

そしていよいよ本日初の食事の時間です。

看護師さんが少しベッドを傾けて食べやすくしてくれました。
今朝から何も食べてないなんて、こんな事は生まれて始めてです。

相当に空腹だったのでしょう。
ひたすら無心で食べました。

左手で茶碗は持てないし、身体が少しずつ左側に傾いてしまいます。

その上、点滴の管や心電図のコードなどが邪魔で動き辛く、どうしても少しこぼしてしまうのですが、それでも完食。

夜になって会社から病室に戻ってきた家内は「さっすが!私だったら絶対食べられへんわぁ」と笑っていました。

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脳梗塞の後遺症の軽減を目指す方
本当に仕事に復帰できてるか確かめてやろうという方

是非私を見に来て下さい。
今では後遺症があることも分からないと思います。
是非ご一緒にお話ししましょう!

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〒135-0033
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壮快カイロプラクティック院長 松本斉
電話:0120-63-5374
メール:info@sokai-chiro.com

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脳梗塞経験者にお勧めの本

脳科学者である「わたし」の脳が壊れてしまった――。ハーバード大学で脳神経科学の専門家として活躍していた彼女は37歳のある日、脳卒中に襲われる。幸い一命は取りとめたが脳の機能は著しく損傷、言語中枢や運動感覚にも大きな影響が……。以後8年に及ぶリハビリを経て復活を遂げた彼女は科学者として脳に何を発見し、どんな新たな気づきに到ったのか。驚異と感動のメモワール。


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